調停運営について

1 調停期日に調停はどのように進められるのですか。
 ⇒ 調停は,調停委員2名(ほとんどが男女各1名)と裁判官で組織する調停委員会が行います。一般的には,約2時間を予定して期日が決められています。調停室には,まず申立人のみが入り最初30分くらい事情を聞かれ,その後,交代して相手方のみが調停室に入り30分くらい事情を聞かれます。このやり方をもう一度繰り返し,申立人から30分くらい,相手方から30分くらい事情を聞かれます。この事情聴取の結果,対立点がはっきりすることになります。その後の調停期日において,対立点を解消できるかどうか話し合いが行われ,合意の形成に向けて調停が運営されます。合意ができれば調停が成立しますが,合意ができない場合には,調停が不成立になるか,申立人が調停の申立てを取り下げることもあります。


2 調停期日に相手と顔を合わせたくありません。顔を合わせないようにできますか。
 ⇒ 相手の顔を見ると,異常に緊張するなどの事情があれば,事前に,裁判所にその旨の上申をすることになります。裁判所として,特別の配慮をしてくれると思います。もともと当事者の待合室は,申立人用と相手方用で別々となっていますので,基本的には顔を合わさないように配慮されています。ただ,裁判所の建物が狭いなどの理由で,裁判所内で,偶然,鉢合わせをすることがないわけではありません。


3 同席調停とは何ですか。
 ⇒ 日本の調停は,申立人と相手方が同席することなく,調停委員から個別に事情を聞かれます。当事者の一方がいる前でなかなか本当の気持ちを調停委員に伝えるのは,勇気のいることです。ところが,家事事件手続法の制定をきっかけとして,部分的にも同席調停の導入が行われるようになりました。例えば,第1回目の調停期日の冒頭,同席の上,調停委員が調停手続の説明をする,あるいは調停期日の終わりに同席の上,調停委員から調停の結果のまとめを告げられ共通認識とするなどの運用がなされるようになったようです。この点は,裁判所によって,運用がかなり異なっています。しかし,調停手続すべてに渡って同席調停を実施するまでには至っていないようです。当事者の一方が同席していると,精神的に不安定になったり,自分の気持ちを十分伝えられなかったりするような場合には,同席調停には同意できないと調停委員にはっきり述べるべきです。


4 弁護士に委任した場合,調停期日に本人として必ず出頭しなければなりませんか。
 ⇒ 原則として出頭しなければなりません(家事事件手続法258条1項,51条)。特に身分行為の性質上,本人の意思決定によることが必要な事件(離婚など)は出頭を求められます。なお,遺産分割など財産関係についての事件では,本人出頭の原則はそれほど厳しく求められていないようです。